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車って自分以外に乗っていないものですよね?
はい。最初に乗り込んだ人数が一人ならそれが常識でしょう。
誰かを途中で乗せない限り増えるわけがありません。
ですがあの日、私の運命は地獄に突き落とされました。
その日は雨の降りしきる中、とあるトンネルを通っていたんです。
明かりが消えている場所もあり、トンネル内は変に薄暗いです。
時刻はちょうど22時。
霊感があるだけにトンネルは気持ち悪いです。
霊が集まる場所なので寒気がします。
トンネルの中程で私は酷い吐き気に襲われました。
嫌な予感がします。
トンネルから出るとそれは嘘のようになくなっていました。
しかし背後から視線を感じます。
多分、何か連れてきてしまった。
でもそのうちいなくなるだろうと自分に言い聞かせ、私は自宅へと帰りました。
いつもはそうだったから。
でもそれは違いました。
――ここからが恐怖の始まりだったんです。
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