わたしとくっつき女

2/2
15945人が本棚に入れています
本棚に追加
/394ページ
車って自分以外に乗っていないものですよね? はい。最初に乗り込んだ人数が一人ならそれが常識でしょう。 誰かを途中で乗せない限り増えるわけがありません。 ですがあの日、私の運命は地獄に突き落とされました。 その日は雨の降りしきる中、とあるトンネルを通っていたんです。 明かりが消えている場所もあり、トンネル内は変に薄暗いです。 時刻はちょうど22時。 霊感があるだけにトンネルは気持ち悪いです。 霊が集まる場所なので寒気がします。 トンネルの中程で私は酷い吐き気に襲われました。 嫌な予感がします。 トンネルから出るとそれは嘘のようになくなっていました。 しかし背後から視線を感じます。 多分、何か連れてきてしまった。 でもそのうちいなくなるだろうと自分に言い聞かせ、私は自宅へと帰りました。 いつもはそうだったから。 でもそれは違いました。 ――ここからが恐怖の始まりだったんです。
/394ページ

最初のコメントを投稿しよう!