冷たい視線

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「えっと、みなさん初めまして!」 一丁挽回するのにはよろしくだけじゃ駄目だよね。 なるべく、印象が良くなるようなインパクトがあるものにしなくちゃ。 とにかく自分を知ってもらうようにと。 私は教壇に立ち不穏な笑みを浮かべながら、自己紹介を始めた。 「私の名前は相田美菜です。 血液型はO型で 性格もその通りおおざっぱな所があったりして♪ 後、趣味は寝る事と食べる事です。 ちなみに好きな食べ物はシンプルにおにぎりなんです!! この中にも、おにぎりが好物って人は……」 「…………」 ありゃ?? やけになり、色々話してみたは良いものの、無反応……。 ただみんな、私に対して睨みつけるような、鋭い視線を送っているだけ。 もっと話す事も考えていたけど、この辺で切り上げた方が安全かもしれない。 「へへっ…… みんなと、早く仲良く出来るように頑張るので、よろしくお願いしますっ!」 「…………」 よろしくと言った時ぐらいは さすがに反応を示すかと思っていたが誰一人 反応するどころか表情一つ変えなかった。 「あ……あの」 普通、拍手ぐらい 起きるよね……。 自己紹介失敗だったかな?
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