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――――
担任の話しが淡々と進んでいく。
私はそれを机に頬杖をつかせながら黙々と聞いていた
正確には聞いているフリをしているんだけどね
前のクラスは授業中とか、もっとうるさかったのに、このクラスは少しもざわめいていない。
こんなまじめで優秀なクラスってあるんだと、関心をしている時だった。
「ほら、三城くん!!
今は本なんか読んでないで、ちゃんと、話し聞きなさい。
大事な所を話してるんだから!!」
担任は、急に穏やかだった顔つきを、少しだけムッとさせたかと思うと、突然大きな声を張り上げた。
みしろくん……!?
だれ……??
すると、パタンと、本を閉じる音が近くから聞こえてきた。
私はすかさず、音のした方向へ目を向ける。
「では、話しを続けて下さい」
「三城くん!!
話しを中断させたんだから、言う事あるでしょ??」
「…………」
しかし、彼はおとなしく謝る
わけでもなく、反抗するわけ
でもなく、ただ黙ってじっと
担任の顔を見つめていた。
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