プロローグ -静・ジョースター-

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「しかし欠片が他の人間に渡れば、過去の事件の『弓と矢』の二の舞になりかねないぞ。」 ミッシェルはさらに頭を悩ませた。 静もそれを考えていた。 昔聞かされた『弓と矢』の事を… ジョジョの奇妙な冒険を呼んでいた人にはわかるだろうが第3部から6部まではジョースター家とDIOとの因縁の他に度々『弓と矢』が出て来る。 この『弓と矢』こそジョジョの物語の起因と言っても過言ではない。 この『弓と矢』にはスタンド能力を引き出す能力があり、大半のスタンド使いは『弓と矢』によって産み出された。 「君の報告書によればその欠片にも同じ作用が見られるとあったが間違いないんだな?」 ミッシェルは静に聞き直した。 「間違いないわ。 細かく説明するのなら、あの欠片で傷付いた人物がスタンド使いとなる。しかしそれは選ばれた人間だけで全ての人間がスタンド使いになる訳じゃないわ。 選ばれなかった人間はただ傷付き若干厄介な破傷風に掛かるの。 それと元々スタンド使いだった者には何の影響もないわ。 スタンド使いだった者は抗体があるのか破傷風にも掛からなかったわ。」 静は淡々と欠片について説明した。 「後はこの欠片が矢じりじゃなく何かの剣か槍の破片であったと言う事くらいだわ。」 静は付け足した。 「その襲って来た奴は君が日本に発つとわかっていたのか?」 ミッシェルは静に問いかける。 「それはわからないわ。 ただ欠片について知っているのならこの欠片が日本から来たモノだと言う事くらいは知っていてもおかしくないわ。」 静はミッシェルに答えた。 「日本に行って欠片の残りも発掘しようとしている事も知っている可能性があると言う事か…。」 ミッシェルが呟く。 「そうすれば日本まで追って来る可能性もあるわね。」 静も呟いた。 「何者かわからないが、厳重な警備を施す様手配しよう。」 ミッシェルは静にそう伝えた。 「その必要はない。」 「!?」 突然聞こえた声に一瞬恐怖しミッシェルと静は同時に声の聞こえた祭壇横の扉に視線を合わせた。 その扉から2人の男が姿を現した。 1人は空港で静を襲った男だった。 「君達にはここで消えてもらう事にした。」 静を襲った男とは別の男がおもむろに口を開いた。image=176221199.jpg
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