プロローグ -静・ジョースター-

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「何者だ!?」 ミッシェルは身構え声を荒げた。 「これから死に行く君達には関係ない事だ。」 男は静かに答えた。 「何が目的で欠片を狙うの?」 続いて静が質問する。 「君達はあの欠片がどれだけ重大なモノかわかっていない。 あれは我々の手にあるべきモノで君達の手に負えるモノではないと言う事だよ。」 男は静の質問にも淡々と答えた。 「あの欠片が何だと言うの?」 「それも君達には関係ない事だ。」 静が再び聞くと男は間髪入れず口を開いた。 「なぜオレ達がここにいる事がわかった?」 ミッシェルも静も尾行には注意を払っていた。 だがこの2人はいとも簡単にここに現れた。 それが気になりミッシェルは男に問う。 「簡単な事だ。 この男にかかれば消えようが何しようが見付けられない事はない。」 男はチラっと隣の静を襲った男を見た。 「…まさか、スタンド使い?」 静は襲った男の方を見た。 「その通りです。」 襲った男は丁寧に答えた。 「故に深追いはせず、関係者と接触するのを待った。」 男は追記した。 「まんまと私がミッシェルを呼び出したと言う訳ね。 ごめんなさい、ミッシェル…」 静は唇を噛み締めながらミッシェルに謝った。 「何、遅いか早いかの違いだ。謝るな。 それよりコイツ等をほっておく訳にはいかない。 奴等はオレ達を殺る気だ。何とか切り抜けるぞ。」 ミッシェルはそう言うと銃を構え迎撃体制を取った。 そう。 ミッシェルはスタンド使いではない。 だがスタンドに対しての知識や静の能力の事はわかっている。 「静!オレとお前自身を透明にしろ!」 ミッシェルは静に叫ぶ。 「OK。『アクトン・ベイビー』、私達を透明にしなさい!」 静はスタンドを出し、自分自身とミッシェルを透明化した。 「無駄な事を…」 男はポツリと呟く。 「『レディオ・ヘッド』。」 静を襲った男が奇妙なスタンドを出した。 「男の方は右45度15m先、静・ジョースターは我々正面17m先。 どちらを?」 スタンドを出した男はスタンドによって透明な2人の位置を正確に告げる。 「まずは男だ。」 隣の男は呟く。 するとスタンドの男がかなりの早さで銃を抜いた。 ガンッ!ガンッ! 2発、ミッシェルがいるであろう方向に撃ち込んだ。image=176222437.jpg
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