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切れ長の瞳に見つめられ、大名は怯えながら座った
ガタッと立ち上がり白髪が揺れる
「次は俺だな、名前は鳴海 龍一 呼び方は何でもいいぞ。ここでは……。 色々手伝いやってる、 特に仕事がある訳じゃないが、そこの眼鏡の人にいつも仕事を押し付けられて馬車馬のように働かされてるのが現状だ。」
そう言って鳴海はジト目で梓を睨む
変わらずキーボードを叩きつつ梓は
「嘘言わないで下さい。頼んでもいつも何か理由をつけて仕事しないじゃないですか。」
表情のない言葉。 白髪は言い返そうと口を開く
「それはだな、 俺に珍しく用事が出来たときに限ってお前が仕事を押し付けてくるのであって……――」
そう梓と言い合っている鳴海はTシャツにジーパンと、とても仕事をする人間の格好とは思えないラフな服装だ。
ヒーロー時代に真っ黒だった髪も今は白一色に変わっている。
最後に大名が付け足して
「鳴海君は今までホントにたまにしか仕事をしなかったんだ…。でも黒井君が来てくれたからね、これからバシバシ働いてもらうよ!」
「最後は私だ!」
長椅子から小さな女の子が胸を張って立ち上がった。
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