合わせ鏡

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僕と云う存在は非常に不安定である。僕は未だ自身の境界と云うモノを知らない。 一体、どこからどこまでが僕なのか。 この黄色い肌の上皮の内部だろうか?足の先から頭の天辺まで、そこまでの範囲でのみ僕は存在しているのだろうか。 しかし、そうすると腕の切り落とされた人は、足の消えてしまった人はどうなのだろう? 体の一部がなくなってしまっても、その人自身の記憶が意識が思考が消えてしまう訳ではない。ならば、なくなってしまった腕や足は、自分自身ではないのだろうか。 いつか見たホラーで、人間は脳だけで生きていた。矢張り、僕は脳なのだろうか。脳が僕の全てを司り支配している?
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