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先生の薦めで､私はリストカットの人に会うことにしました｡
と云うのも､ついこの間私が剃刀を扱っていた時､手元が狂い､間違えて自身の手首を斬ってしまったのを､先生に目撃され､イヤに笑われたからであります｡
先生は､散々笑った後｢お前はリストカットの何たるかを知る必要があるな｣等､いつもの如く訳の解らない事を仰って､私に行き先のメモをのみ渡して､自分はふかふかの回転椅子に座って繰々回って遊んでいらっしゃるのでした｡
ああ､
全く､何とハタ迷惑な方でしょうか｡
私の意思などお構い無しなのでしょう｡
私は､そこで逆らう事も出来ず､とぼとぼと､渡されたメモの場所へと向かったのでした｡
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