プロローグ

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まだ年明けままならない、その名残がちらほら残る1月初旬の日本 その某空港の国際線ターミナル前で、どでかいアタッシュケースを片手にバスを待つ1人の少年が居た。 「ひゃっくしゅ!う~さびぃ…」 南風原 棗(ハエバラ ナツメ) 13歳から父親の仕事の都合で2人アメリカで暮していた。 いや…寧ろ強制的に父親に連れて行かれたと言う方が正しいだろう。 棗の父親は日本ならずアメリカでも大規模なエンジニア関係の仕事をしている為に、その間を行ったり来たりしている。あのN*SAからもスペースシャトルの機器関係で製作や修理の依頼が来るくらいだ…まぁ早い話が棗は金持ちのお坊ちゃまなのだ。 しかし、かと言って他の大金持ちみたいに裕福な生活をしているのかと言うと別にそういう訳でもない。
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