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君は菩提樹の下で泣いていた
白い翼を震わせて
涙が地面に落ちてシミになっていく
泣き止まない君の肩に僕が手を乗せようとした
振り払う君の手
キッと僕を睨む
涙をポタポタ溢しながら
なんでこんなことになったんだろう
なんで君が泣かなきゃいけないんだろう
君は何も悪くない
僕の心が怒りと怨みで満ちていく
君を泣かせた奴を僕は絶体赦さない
僕の翼が黒くなっていくのを感じた
君の為ならどんなこともしてあげられる
君の為に僕は・・・
君の為に僕は鴉になるよ
凶暴で目敏い鴉に
君に向ける顔は無くなるけど
これが正しい選択に思える
だから泣かないで
君の翼なら大空を優雅に飛ぶことも
誰かを包むことも
愛を育むこともできる
君に嫌われるね
でもいつかわかってほしい
君の為だったってこと
だから・・・・・・
笑っていてください
愛してるから・・・
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