プロローグ

4/5
515人が本棚に入れています
本棚に追加
/354ページ
今日はテスト返しもあったが、終業式だ。 明日から夏休み。テスト返しでテンションは下がった。しかし夏休みと聞けばたちまちテンションはあがった。 ルシア「いや~…やっぱテストの点数最悪だなぁ。」 シオ「ルシア。お前何点だった?」 …こいつは空気というのを知らんのか。 ルシア「教えねぇよ!どうせお前はよかったんだろ?」 シオ「そうでもないよ。」 この野郎…ニヤけてやがる。 点数よかったんだな。 ?「シオ~!!」 いきなり出てきたこの元気な娘の名は ユリア 俺の幼馴染みだ。 とにかく元気な娘。 こう見えて結構しっかり者である。 俺はいつもこの娘にイジられている。困ったもんだ。 ユリア「ルシアはまた点数なかったんでしょー!?全くルシアはぁ~」 ルシア「ほっとけぃ!つーかおめぇ、シオに用があったんじゃねぇのか!?」 ユリア「そうだった!シオ~、テスト返ってきたんだけどわかんないとこがあるんだぁ。教えてよー☆」 シオ「ん…わかった。」 「シオ~」ってきて、真っ先に俺に絡んでくるのはおかしな話だ。 ホントに困った娘だ。いやマジで。 終業式も終わり、帰りの支度をする。 シオ「ルシア。今帰るのか?」 ルシア「そうだけど?」 シオ「気を付けろよ。雨が降りそうだから」 ルシア「へ?」 空を見てみると、黒ずんだ雲で一色になっていた。 ルシア「朝はあんなに晴れてたのになぁ…まいいや☆急げば大丈夫だろ!」 シオ「今にも降りだしそうだぞ?」 ルシア「大丈夫だって!じゃ俺帰るけどシオどうする?」 シオ「僕はやることがあるからまだ帰れないんだ。」 ルシア「そっか☆じゃ先帰ってるわ!じゃな☆」 シオ「またな。」 俺は階段を駆け降り、下駄箱で靴に履き替えていると… ?「ルシアぁぁぁーー☆」 聞き慣れた声…あの娘か… ユリア「帰るのー?☆」 ルシア「うん!」 ユリア「じゃアタシも帰るー☆道一緒だし…いいでしょー?」 ルシア「あぁ…別にいいけど…雨降りだしそうだぞ?」 ユリア「いいのー!!」 ルシア「わ…わかったよ!そんなでけぇ声ださなくても…」 ユリア「わーい☆」 …この娘の考えてることはよくわからん。 そして俺らは一緒に帰った。
/354ページ

最初のコメントを投稿しよう!