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今日はテスト返しもあったが、終業式だ。
明日から夏休み。テスト返しでテンションは下がった。しかし夏休みと聞けばたちまちテンションはあがった。
ルシア「いや~…やっぱテストの点数最悪だなぁ。」
シオ「ルシア。お前何点だった?」
…こいつは空気というのを知らんのか。
ルシア「教えねぇよ!どうせお前はよかったんだろ?」
シオ「そうでもないよ。」
この野郎…ニヤけてやがる。
点数よかったんだな。
?「シオ~!!」
いきなり出てきたこの元気な娘の名は ユリア
俺の幼馴染みだ。
とにかく元気な娘。
こう見えて結構しっかり者である。
俺はいつもこの娘にイジられている。困ったもんだ。
ユリア「ルシアはまた点数なかったんでしょー!?全くルシアはぁ~」
ルシア「ほっとけぃ!つーかおめぇ、シオに用があったんじゃねぇのか!?」
ユリア「そうだった!シオ~、テスト返ってきたんだけどわかんないとこがあるんだぁ。教えてよー☆」
シオ「ん…わかった。」
「シオ~」ってきて、真っ先に俺に絡んでくるのはおかしな話だ。
ホントに困った娘だ。いやマジで。
終業式も終わり、帰りの支度をする。
シオ「ルシア。今帰るのか?」
ルシア「そうだけど?」
シオ「気を付けろよ。雨が降りそうだから」
ルシア「へ?」
空を見てみると、黒ずんだ雲で一色になっていた。
ルシア「朝はあんなに晴れてたのになぁ…まいいや☆急げば大丈夫だろ!」
シオ「今にも降りだしそうだぞ?」
ルシア「大丈夫だって!じゃ俺帰るけどシオどうする?」
シオ「僕はやることがあるからまだ帰れないんだ。」
ルシア「そっか☆じゃ先帰ってるわ!じゃな☆」
シオ「またな。」
俺は階段を駆け降り、下駄箱で靴に履き替えていると…
?「ルシアぁぁぁーー☆」
聞き慣れた声…あの娘か…
ユリア「帰るのー?☆」
ルシア「うん!」
ユリア「じゃアタシも帰るー☆道一緒だし…いいでしょー?」
ルシア「あぁ…別にいいけど…雨降りだしそうだぞ?」
ユリア「いいのー!!」
ルシア「わ…わかったよ!そんなでけぇ声ださなくても…」
ユリア「わーい☆」
…この娘の考えてることはよくわからん。
そして俺らは一緒に帰った。
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