異世界

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腕にはマジックで書いたような『文字』が書いてあった。 ルシア「なんだこれ…さてはユリアだな!?俺が気絶してる間にぃ!!」 俺は文字を拭き取るように腕をこすった。 しかしその『文字』はいくら力強くこすっても、全く落ちなかった。 ルシア「ユリアのやつ…油性ペンで書きやがったな!!?…………でも、なんで……?」 『焔』 俺の腕には『焔』という文字が書かれていた。 ルシア「なんで……『焔』(ホノオ)?…ユリアホントに訳わからんな…」 イノシシ「ギャルルルルルル……ウガァァァァア!!!」 イノシシはさっきよりスピードを上げて突進してきた。 ルシア「!!   速ッ!!」 しまった…油断していた。 今度は避けることができなさそうだ。 突進してくるイノシシ。俺はどうすればいいかわからなく、激しく混乱するばかり。 イノシシ「ガァァァァアゥ!!」 イノシシは俺に跳びかかった。 ルシア「くそっ……うおお!!」 俺はがむしゃらに拳を出した。 そのとき…腕の『文字』が光を放った。 ゴオオォォォォ!!! ルシア「な!!?」 拳からは腕の『文字』の通り、異常な熱を帯びた激しい『焔』が放たれた。 『焔』はイノシシに直撃した。 イノシシ「ウギャァアァァ!?…」 イノシシは激しい『焔』にとらわれ、もがき苦しむ。 イノシシ側も訳わからない状態に見える。 そりゃそうだ。 腕から火が出る人間なんてありえない。 イノシシでも混乱する。 ルシア「腕から…火が…!?   この『焔』の文字…の力か?」 俺はなにがなんだかわからなくなっていた。
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