序章 慟哭

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「そうか、ならもう言うまい。」 まるで俺の心を読んだかのように、あっさりとソイツは納得した。 「さあ、では契約に移ろうか。」 「どうすればいい。」 「なに、君は何もしなくていい、契約はこちらでやらせてもらうから。」 「あぁ、それと代償の事だが、[きみの運命]だ。それでも良いなら、契約をはじめるがいいかい?」  ソイツは、俺の目を見ながら、最後の問いかけをしてきた。 「あぁ、いいから始めてくれ」  俺に迷いが無いのを悟ったのか、無言のままヤツはユックリと近づいてきた。 「では始める。」
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