健常者との結婚

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父:「母親は」 母:「ほら、やっぱりやきもちだ」 こんな会話をしている両親。一方、詩央里は将弥にFAXを送っては笑顔になり送り返されてくるFAXを読んで笑顔になり微笑む詩央里。また将弥も同じように笑顔になっていた。それからも二人は同じ時間を過ごすようになった。ある日将弥は友達の孝行に誘われてコンサートに行く約束をしてしまった。その事を詩央里に言う事が出来ず…。詩央里に夜ご飯を一緒にしようと誘われ将弥は「個展が近いから」と嘘をついてしまった。その日の夜、詩央里は妹の沙央里と待ち合わせをして食事をしていた。その帰り道コンサートホールの前を通り掛かった時どっと出て来る人の中に将弥の姿があった。将弥は楽しそうに笑っていた。手にはコンサートパンフレットを持っていた。詩央里は思い出していた。「個展が近いから」と言った将弥の言葉を。将弥は詩央里に気付いてしまう。「しーちゃん」詩央里は一瞬微笑んでみようとするが走り去って行った。しかし将弥は詩央里を追いかける事が出来ずその場に立ち尽くしていた。次の日、四季花に将弥がやって来た。ちょうど詩央里は花束の配達に出ていた。詩央里からコンサートの一件を聞いていたので将弥に話した
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