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天「それは…」
霊「それは?」
言おう。ここまで意地張ったってしょうがない。
天「私は…」
霊「?」
天「私は、あなたたちが羨ましかった…」
霊「じゃあ、妬みで神社を壊したの?」
天「違う!そんなんじゃない!ただ、羨ましくて…みんなで茶を飲んだり、ドンチャン騒いだり、助け合ったり…」
流れた涙が地面に弾かれた…
まるで、岩で出来ているこの地面が天人と人間を引き裂いてるかのようだ…
そう…天人が人間に関わることは許されていない…
天人の涙は地上までは届かない……
天「じゃれあったり……うっ…ひっく…怒ったり…怒られたりしてるのも…ひっ…あなたたちが大勢で楽しんだりしてるのが……うっく…羨ましかった…!」
霊「……」
天「あなたたちにかまってほしかった………もしもあの輪の中に入れたらなって…ひっく……ずっと…夢見てた…」
やっとわかった…
私は意地を張ってたんじゃない……
霊「なら最初から、そういえば良かったのよ。別に地震なんか起こさなくたっていいのに…」
素直になれなかったんだ……
霊「取り敢えず!あの壊れた神社直すの手伝ってよ。あんたが壊したんだから。」
天「…うん」
霊「それと…」
私は涙を拭って差し出された巫女の手を握った。
霊「私の名前は霊夢。いつでも遊びにきなさいよ。待ってるから…」
天「霊夢…ありがとう」
霊「当然よ、ただでさえ人が来なくて暇なのよ。」
私は霊夢の手をもう一度強く握った…
今度はちゃんと自信を持って……
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