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休み時間になると、滝君の周りには、たくさんの人だかりができた。
「滝君って、どの辺に住んでるの?」
「奏公園の隣り」
「滝って何型?」
「A!」
「誕生日はいつ?」
「五月十日!」
女子も男子も滝君に興味津津で、質問責めだった。
私は席にいずらくなったので、すぐに避難した。
「凄い人気ねぇ、滝君」
私の友達で、小さい頃から仲良しの仲田麻希(なかたまき)。
私より身長が高く、スタイルも良い。長い髪を垂らしていて、とっても大人っぽい。
「うん、本当に凄い」
「すっかりクラスの人気者ね」
「なんか不思議な雰囲気があるよね?」
「そう?…もしかして茜!?」
「ん?何?」
「惚れたねー?」
「えっ!?絶対ない!」
「いやいや…それは絶対惚れてるよ!」
「むちゃくちゃだよ!」
キーンコーンカーンコーン
「チャイム鳴ったよ」
「もう!」
絶対惚れてるわけない!
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