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あの国旗はダイルフォース。
何故?どうして?と頭の中が混乱している。
その傍らで。
部屋の隠し扉をひとりの侍女が探し当てる。
「こちらから、早く!」
寝着を脱いで着替えを施すフェリシアの目に、フェリシアの衣装に袖を通している侍女がいた。
──いつも側にいた姉妹のようにしていた侍女。
「何をしているの!?」
他の侍女に手を引かれながら抜け道に向かう最中、フェリシアはドレスの侍女に声を張る。
「姫様」
侍女はふんわりと笑った。
「ここはお任せくださいませ」
恭しく頭を下げる。
その顔は。
覚悟を決めた、毅然とした表情。
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