§2 潰える歪曲

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 いつからそうなってしまったのか、彼自身にも解らない。元より判明した所で、何も変わらない。  虚無が満ちゆくだけだ。  歪みは寡黙に彼に忍び寄り、その肌に自然に馴染んだ。  いびつさに彼は気付く事はなく、さもそれが当然なのだと生れついての気性だとばかりに、彼は変わっていった。  その結果が――――これだ。            
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