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「お願いします!
ずっと好きだったんです。僕と付き合ってくれたら絶対後悔させませんから!」
なるべく、告白中の二人を見ないように目を反らして歩いていたのだが、告白している方の自信満々の言い方に、凄いなコイツ………と、チラリと目をやると小柄な生徒が、背の高い生徒に抱き着いていた。
抱き着いている小柄な生徒は、整った可愛いフランス人形みたいな顔を赤く染め、背の高い生徒の首に腕を回しキスを求めるかのように目をつぶった。
その様子に、慌てて二人の横を通り過ぎようとした時
グイッ
「えっ!?」
何かに腕を引かれたと思った次の瞬間
ギュッ
後ろから、誰かに抱きしめられた。
「「春樹!?」」
俺の後ろからついて来ていた、斎と智也が慌てたように俺の名前を呼ぶ
えっ!?
何!?
何なんだ!?
突然の事に、パニックになった俺が後ろの男を振り払おうとした時
「……………春樹。」
耳元で、囁かれた聞き覚えのある声に
「鉄治先輩!?」
俺は体の力を抜き、抱きしめられたまま振り返った。
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