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そこには、やはり見覚えのある鉄治先輩の姿が
「鉄治先輩、何やってんの?」
先輩の腕の中に抱きしめられたまま、何故こんな状況になっているのか訳がわからず、問いかけるが
「ちょっと、あんた何してんの!?
八神先輩から離れてよ!」
鉄治先輩より早く口を開いたのは、可愛い顔を怒りで真っ赤にした先程告白していた生徒だった。
「なにあんた!?
なんで八神先輩に抱き着いてんの!!
今、僕が告白してたんだから邪魔しないでよ!」
突然怒りの矛先を向けられた俺は
「いやいや、どう見ても抱き着いてるのは鉄治先輩の方だし…………。
別に、邪魔したくてしたわけじゃ…………。」
俺としては、正論を言ったつもりだったんだが、その小柄な生徒は、ますます怒りで顔を真っ赤に染めて、物凄い目で睨んでくる
「早く離れろ!!
八神先輩はお前みたいなのが、触れていい人じゃないんだぞ!!」
その生徒の言い分に、カチンときた俺は
「何だそれ?
何時、誰がそんな事決めたんだ!?
馬鹿じゃねーの?」
フンッと小柄な名前も知らない生徒を負けずに、睨み付けて言うと
「何あんた!?
ムカつく!
八神先輩から離れてよ!」
怒り狂った生徒が、俺を殴ろうと腕を振り上げた
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