第一章

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はじめまして!私、中村ちか。 今、中学三年っ。そう、受験の年…なんですねぇ~。 うちの学校は市内一の広い校庭持ってて、それでもって部活動でも色々と賞をもらってて。不良もいるけど、かわいい美少女だっている!…かっこいい男の子~!?それがいないのよ。   うちのクラスでも、1人か2人はモテる人いるけど――私、そういうのって興味ないっ!なぁにが恋よっ、愛よっ、青春よっ…と言いつつ、去年までは、私も恋する乙女真っ最中だった。 ふんっだ!もう卒業しちゃいましたよぉ~だ!!   …でも、道場を見るたび、あの人を思い出すの。 同じ剣道部の先輩でねっ、とってもクールなんだけど、笑った顔は、もう最高っ❤❤ うちの部って、練習終わった後に必ず床を掃除するんだけど、その時使うモップが、先輩に想い焦がれるきっかけ(?)となったわけ。せめてモップじゃなくて、もっと……まぁ、これが運命というものなのねっ。 と・に・か・く。 だからモップを持って掃除する男子を見ると、つい横目で追ってしまう…。まだ洋二先輩がそこにいる様な気がして。 同じ高校に行きたいけど、男子校なのぉ(泣) 安心したような、でもちょっぴり悲しいような。   よし!男装するしかナイ!! なぁんて…ひ弱で可憐な乙女にできるわけないじゃない。 え?ちょっと胸が足りないって?いーの、いーの、いーんだって。ったくもぉ~、気にしてんだからぁ。 ま、とにかく私、中村ちかは、今現在、恋愛をしない少女でした。
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