孤独

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
夢を見ていた 永い永い夢 いつ眼が醒めるか解らないような夢 ひょっとしたら今も夢を見ているのかもしれない ただはっきりしているのは、自分が独りだという事 回りからはぐれ、独り 慣れきってしまった痛み 自分のせいで 赦されないと知った 心が死んでしまった 壊れたのではなく死 もうどうしようもない 何も知る事もなく滅びを待つだけ 何かを取り戻すには遅すぎた 人は自分を可哀相、という 何が、と自問しながら通り過ぎる 見せ掛けだから 自分には関係ないから それに優しさも同情も必要ない そんなの似合わない 人間は孤独だからこそ寄り添い、それを忘れようとするのかもしれない それでも自分は独り
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!