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夢を見ていた
永い永い夢
いつ眼が醒めるか解らないような夢
ひょっとしたら今も夢を見ているのかもしれない
ただはっきりしているのは、自分が独りだという事
回りからはぐれ、独り
慣れきってしまった痛み
自分のせいで
赦されないと知った
心が死んでしまった
壊れたのではなく死
もうどうしようもない
何も知る事もなく滅びを待つだけ
何かを取り戻すには遅すぎた
人は自分を可哀相、という
何が、と自問しながら通り過ぎる
見せ掛けだから
自分には関係ないから
それに優しさも同情も必要ない
そんなの似合わない
人間は孤独だからこそ寄り添い、それを忘れようとするのかもしれない
それでも自分は独り
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