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やっぱりよく知っている感触です。
これまでに何度も味わったことのある幸せな感触。
「きやぁぁあぁぁぁあ!!
いやっ!やめて!お願い!」
僕の唇から逃れようと、顔を右へ左へ大きく揺さぶりながら彼女は叫びました。
僕は彼女の首を押さえつけ、耳に唇をくっ付けて囁きました。
「何故、売ってしまったんだよ」
「何?あなたさっきから何を言ってるの? 意味がわからない。・・・私になんの恨みがあるの?・・く・・・苦しい・・・」
僕が首を押さえつけているせいで息が出来ないのか、彼女の声が途切れ途切れの呻きに変わっていきました
「僕は許さないよ、大切な僕との想い出を売ってしまうなんて」
僕は、押さえつける腕にさらに力を込めました。
「ゔぅっ・・・」
苦しむ彼女の唇に僕はかぶり付きました。
「ほら、思い出させてあげるよ」
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