7, 天才発明家『三浦』

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「けど、誰も行かないってのはどうだろ?」     と、俺が言った。     「ああ、そうだな。あいつの家でのタダ飯タダ酒は失ってはいけない文化だしな」   と、勝手なことを言うのは笹山だ。       「よし、じゃぁこうしよう。」     と木村が何かを思い付いたらしい。     「恨みっこなしでジャンケンだ。5人でジャンケンして負けた者が明日行く。もし、1人だけがかったら4人行くし、逆にだけ1人が負けたらその1人が行こう」     張り切って言うわりには大した発想ではない。     「わかった、そうしよう」   笹山はそれで納得したらしい。   「まぁ、公平っちゃ公平だな」   残りの2人も納得した。     俺もまぁいいかと思った。    「最初はグー!ジャンケンホイ!」     ジャンケンでこんなに気合いが入ったのは久々だ。     1回目はみんなバラバラで勝負がつかなかった。     俺は次、チョキを出そうと決めていた。     しかし、最初はグーで握った手から指がでずそのままグーを出してしまった。     他のみんなの手は、しっかりと開いていた・・・     パーが4つにグーが1つ。     俺は1人だけ負けてしまった。  
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