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「い、いいんです。何となく分かってましたから。」
そう・・・。
分かっていた。
彼が死神かどうかは分からない・・・でもきっと私と違う人なんだと分かっていた。
「そっか・・・。」
でも・・・きっと、この気持ちを隠したままでは後悔する。
私はこの時、昔の私とは完全に決別した感じがした。
「もう・・・会えませんか?」
涙を堪える事もなく、私はただ、彼に思いを告げる。
「会えるよ。梨香の担当は・・・俺だからな。」
彼は私の額にソッとキスをすると。煙のように姿を消す。
・・・私はその日、寂しさと、嬉しさと満足感で朝までひたすら泣いた。
・・・私、最近泣きすぎだなぁ。
・・・私を救ってくれてありがとう。
・・・優しい死神さん。
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