雨の七夕

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雨の七夕

7月7日 僕は幼なじみの女の子と天の川を見に行く約束をした 学校から帰ると彼女へのプレゼントを持って家を飛びだした 今日は、天の川の下で彼女に告白をしようと決めていた 気持ちだけが急ぎたち約束の川原へは一時間も前に着いてしまった 僕はそこに座り込み、柔らかい風を受けながら暮れて行く向こう岸をドキドキしながら眺めていた この思い、受けてくれるかな? 彼女へのプレゼントを握りしめながら、期待と不安で胸が張り裂けそうだった 寝転んで空を見ると風が強くなって来て所々雲が覆い始めた すっかり暗くなった頃にはポツポツと降り始めた その時 身体を起こし立ち上がった僕に傘がさされ、彼女が横に立っていた 彼女は、僕に傘を渡すと 「降って来ちゃったね……残念」 そう言って、僕の腕に手を掛けて来た 突然の出来事にドキドキしていたら 「ねぇ、この雨雲の向こう側で織姫と彦星は逢えたかな? 私達みたいに……」 「えっ!」 「私、あなたの事……ずっと、好きだった」 僕の高鳴った鼓動ように、傘に打ちつける雨音が大きくなって行く 僕はそっと彼女を抱き寄せて、キスをした
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