206人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
そしてぐいっと腕を引かれて千尋の前へ。
「呼ばれてないけどジャジャジャジャーンっ」
あ、穴があったら入りたい……
千尋の前に出た瞬間、周りの目が一気に突き刺さる。
そりゃそうだ。
だってここは図書館だもの☆
──ガタッ
「ち、ちひろ……??」
あたしが脳内パラダイスを繰り広げてる途中に、突然千尋が立ち上がった。
そして無言であたし達の横を通り過ぎる。
…………は?
「ちょ、ちょ、ちょ……っ」
ここはせめて『何か用?』とかぐらい言ってよーっ!!!
そう思っていると、大きなため息をつきながら戻ってきた千尋に頭を一発殴られた……
「なっ!?」
「お前、何なわけ」
「な、何って、千尋を探して……」
「美夜じゃねえよ。玉木、てめえだよ」
突然殴られてあたふたするあたしに、にっこりする彼、もとい玉木くん。そしてそれを睨みつける千尋。
な、なんかすごい空気悪いんですけどっ!!!
最初のコメントを投稿しよう!