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千尋の言葉にひくっと頬をひきつらせたあたしを見て、千尋はさらににっこりする。
「ん?」
「………や…だ…」
「は?」
「学校ではいやあああっ」
思わず叫んだあたしに、千尋の鉄拳が飛んできた。
「いった!」
「授・業・中」
「女の子の頭をぐーで叩くな、ばかっ」
これ以上バカになったらどうすんのよ!
手加減なしの鉄拳に涙目になっていると、呆れたような…冷めた視線が隣から降ってきた。
「お前、それ以上バカになれねえから大丈夫だろ」
「んな……っ!!!」
なんて酷い彼氏なんだ!
とか思っているあたしにため息をつき、千尋は少しあたしから離れた。
まあ、目の前に仁王立ちしてますが。
「で、なんだったわけ。さっきの」
偉そうに腕を組みながら聞いてくる千尋に、もうごまかせないことを悟りました。
これ、ごまかしたら本気でここでヤられちゃう……
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