無敵な生徒の素朴な疑問

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トマスが自分の欠点を 自覚してからそれを 克服しようとしたことは 一度や二度ではない 既存の知識を本から得て それをすぐに再現し 新たな魔法まで 構築出来る頭脳と魔力があるのだ 魔力制御と言う初歩的技術 すぐに会得出来ると 考えていた。 なのに現実はこれだ あらゆる方法を試したが どうにも上手く行かない。 仕方なく自らの魔力を 封じる封印を施し それである程度制御出来る様には なったがそれでも 効率の悪さは否めない。 そこに現れたヴァインツ 自分の知らない知識を持ち あらゆる書籍にも 載っていない術を操る トマスから見たら 取るに足らないはずの魔法使い。 なのにヴァインツは 自分に勝った 実戦とは程遠いとはいえ 最強を名乗るハンターが 凡庸な魔法使いに 負けたのだ。 トマスの興味を引くには 充分過ぎる出来事 蛍火硝子を使った訓練と言う 聞いた事のない方法も 強く興味を引いた。
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