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目隠しした人間がパズルを
組み立てる様な
真似をしているのです
上手く行かなくて当然です。
逆に正常な状態で
あれだけ「やれる」トマス君には
別な意味で才能が
あるのかも知れませんが…、
とにかくケロウ君から
硝子取り上げ
代わりに緑色の薬剤が詰められた
牛乳瓶サイズの薬瓶を
手渡します。
「クリス先生より
頂いてきた治療薬です
1日3回忘れずに
腕に塗り込んで下さい。」
制服で隠れてますけど
だいぶ腕が腫れて
きているのでしょう?
他の二人に聴こえぬように
側まで近寄って小さく呟く
薬瓶を手渡す
もとい押し付けると
渋々それを受け取るケロウ。
「薬が無くなる頃には
完治してますから
無理をしたいなら完全に
治してからにしなさい。
それなら誰も文句を言いません。」
「…仕方ない、
貴族でもない奴の言う事を
聞くのは癪だが…。」
うーん、ケロウ君はどうも
貴族の誇りと言う言葉を
履き違えているようですね。
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