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「なんでそんなに心臓の音うるさいの?」
今度は頬にキスされる
「なんか…体も熱くない?」
きょーちゃんは私の頬に手を添えて言った
「そ…いえば……」
さっきから体が熱いし、ボーッとする…
「抵抗しないの?」
きょーちゃんは、私が止めようとしないことが分かると、そう言って顔を近付いてきた
体熱い…
ボーッとする…
頭痛い…
これはきっと…
「風邪…引い……た」
「は?」
きょーちゃんがバッと顔を上げる
「風邪引いた?」
きょーちゃんが驚いた顔をしながら私の言葉を繰り返す
私がコクッと頷くと、きょーちゃんはゆっくりと私の上から退いた
そして私の上半身を起こすと額に手を当てる
「………38度2分」
「分かるの!?」
「うん」
きょーちゃんって何者?
「それより、なんで急に…」
「多分、数日前に…水浴び、したまま乾かさなかったから…だと思う……
その…まま放っておいて、先輩の……デートに行ったし、帰りは、若干雨で濡れたけど…乾かさずにお菓子作ってたし…」
途切れ途切れにそう言うと、きょーちゃんから深い溜め息聞こえた
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