[第一章]

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いや、具体的に何に喜んでいるかは分からないが、あの、終始にこやかな笑顔は、なぜかそう思えた。  ……アイツは……アマミコは、一体何モンだ……??  新城市の中心街、人が溢れるただ中で、俺は不思議な女性に出会い、そして、 ……謎だけが、残った。 アマミコは、『いずれ、近いうちに嫌でも会う』と言い残していった。  それは、本当の事だと思う。確信はないが、そう思った。  ……まぁ、いい。『いずれ会える』のなら、その時に、アマミコが言った言葉の意味を聞こう。  彼女の本当の目的は、俺かも知れないし、四ヶ月前のような、姫の血液を狙うことかもしれない。どちらにしろ、また会った時だ。それまで、深く考えないことにしよう。  ………もし、姫を狙うんなら、容赦はしねぇけどな。  とりあえず、自分の中で決着を着けた。  ――と、ここで。  「な、なぁ、武流……。」  なぜか、山田が震えた声で俺の背中を軽く叩いた。
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