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「ちょっと待って?貴方の息子なんでしょ?なのにカプトシュヴァルツって…」
ベルデが訊いた。
「奴は義理の息子だ。血は繋がってねぇ。
あ、そういや今年で18になるな」
「…そうだったの…何か凄いわね。血の繋がりなんか関係ないってとこ!」
と、ベルデは何故か目を輝かせている。
「今年で18?俺と同い年か。
てかお前行方不明になったときから計算すると大体30くらいだよな。若い親だな?」
ルジュールが訊いた。
「し、仕方ねぇだろ!俺だってノリ気じゃなかったんだ。最初は兄と呼ばせようかと思ったが…
…当時彼女が子供欲しいって言うから…」
「か、彼女なのにもう子供!?順序おかしくない!?」
「知らねぇよ!20歳でいつの間にか二人の子持ちになったんだよ!」
「…まとめると、こうだな。
鍵の人間はノアと呼ばれていて、18歳で、カプトシュヴァルツ家出身…と。
にしても情報が少なすぎる。他には何かないのか?よくこの辺に出没するとか…」
ルジュールとベルデそっちのけで、マイルズが訊いた。
「…あのな、それを知ってたら苦労しねぇって。
大体外に出るのが嫌いだった奴だからな…」
「…なるほど、引きこもりだな」
マイルズはメモを取っている。
「あぁ、引きこもり…って、誰が引きこもりだぁ!?」
「えっ、引きこもりだったの!?」
「…ヒッキーな息子か…苦労してんのな」
ベルデとルジュールはまたタッグを組み始める。
「だから引きこもりじゃねぇ!人見知りなだけだ!
あいつは可愛いんだぞ!知らねぇ人間を見ると俺の後ろに隠れるし…」
「…いや、親として我が子が可愛いのは分かったから。
他に、手掛かりになりそうなことは?」
マイルズが再び訊いた。
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