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背後から 女の声がした。
恐る恐る振り返ると
灰色のロングコートを着た女が立っている。
頭にはスカーフを巻き 大きなサングラスをかけている。
『だっ…誰だよ!!』
やはり 僕は弱い。
声がどもる。
そんな僕を他所に女は冷静に答える。
『だから、貴方の願いを私が叶えますよ。部長、多田 博之-タダ ヒロユキ-をこの世から消したいのでしょう。』
確かにそうだ。
妄想で何回部長を殺したか…
しかも、あの人が殺してくれるなんて
ラッキーじゃないか。
けど もし部長が死んだら僕は犯罪者になるのか。
いや、それはない。
というか、今時 世の中物騒だとかいうけど
この時代に殺し屋なんて…まさかな…
けど 頼んでみる価値はある。
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