公道滑走～公道にしか無い物～

今は無き、三瀬の走り屋達

そして、時は遡り１０年前。

とある自動車整備工場で物語は始まる。

「おーい、おじさん!!このプラグどうすっと？」

こいつは三木瞬（みつき　しゅん）

普段は親類の経営している寂れた自動車整備工場で整備工として働いている、この物語の主人公だ。

高一の時から無免許運転を繰り返し、警察官の兄に何度もお縄になりかけているが、逃げ回っていた為正式に捕まった事はまだ無い。

佐賀県警交通機動隊のブラックリストＮｏ．５を保持する県内でも有名人だ(勿論悪い意味だが)

そこに、
「あー、ソイツのは全部新品と交換すっけん外しといてくれん？!」

このお方(えらい違いだな)は三木修三（みつき　しゅうぞう）

こっちは要領が良いため未だにゴールド免許。

二人共走っている峠は佐賀県と福岡県の境目にある三瀬峠だ。

コーナーばかりで勾配もキツくトリッキーなコース。

因みに二人共ドリフトが主のドライバーだ。