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俺はゆっくりとまどろんでいた目を開ける。
―――よく寝たぁ。
まだ、意識が朦朧とするなか鳥の声が聞こえて寝返りを打つ、すると…
「―――せ、晴也?!」
目覚めていきなり隣には、愛しの愛しの彼氏様。
小さく悲鳴を漏らした口を自分の手で必死に塞ぐ。
「……ぅう…んっ…。」
彼氏様は少しだけ唸ったのちに、また夢の中。
―――良かった。起こすとこだった。
改めて晴也の顔を覗き込んだ。
長い睫に縁取られた瞼。いつもなら開いているその瞼の向こうにある、綺麗な漆黒の瞳を思い出す。
肌はいい感じの小麦色で、弧を描いた鋭角の凛々しい眉をよく映えさせた。
―――――かっこいい。
日常の仕草はめっちゃ可愛いのに、黙っているとめっちゃかっこいい!!!
こんなギャップ、きっと俺しか気づいてない。
そんな晴也の寝顔を眺める。
そのうち欲求は深まり、 触れたいと思ってしまう。
―――ゆっくり、ゆっくり。起こさないように。
優しく、ふんわりと彼の右頬を自分の手で包んだ。
そして、寝ている晴也の 額、瞼、頬。そして唇。
優しく、ゆっくりと口づけをしていく。
いつ起きるかというドキドキと、かっこいいというトキメキ、そして愛しいと伝えたい欲求とが混ざり合った感情を口づけにのせながら俺は眠っている彼に夢中になる。
「夜這いか???」
いきなり、愛しい人が俺の腕を引いて唇を奪った。
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