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  幼女の零れ落ちるほどの大きな瞳が捉えるのは、ごうごうと煌めく紅色一色であった。 忽然とした自分の傍らで、何やら激しく響く音と共に、もわりと舞い上がる熱さが体にまとわりつく。   ぶるり。   幼い少女の華奢な体が大きく震えた。 ぞわぞわと足元から血が騒ぎ立てる。   何故この様な事になったのだろう。 何故。   少女の顔にさっと怖色が差した。
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