1人が本棚に入れています
本棚に追加
流彩
流れていく色彩、
この世界には、私しかいない。
心が染まり始める、
緩やかな焦り、風に囁かれて。
死に逝く枯れ葉さえ、
川に抱かれて。
自分のためには泣けないまま、
虚ろな空を見上げていた。
私の目に映る景色は、何時からか迎え入れてくれて
在り続ける色彩、
この時間には私しかいない。
紅葉、紅葉、流れて。
辿り着く場所は、世界の胸。
死に逝く枯れ葉さえ
私を感じる。
明日のためなら歩けばいい。
そう教えられてきたけど。
私の目に映る色彩は、どこまでもこの手を引いて。
最初のコメントを投稿しよう!