千送

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千送

果てた町並み、 疲れた唄に視線が震え。 自分の言葉さえ疑う。 「こんなはずでは・・・」、 そう誰もが思っている中。 僕は笑っていた。 決して届かないと、 唄っていた。 決して届かないと、 笑っていた。 立ち昇る煙りと混ざる太陽、昨日までのこと、忘れずに・・・今は。 物に例えれば、 分かりやすい事実に震え。 自分の思考さえ疑う。 「何か違う・・・」、 そう感じた末路。 今でさえ、拭えずに。 決して忘れないと、 泣いていた。 決して続かないと、 嘆いていた。 降りしきる雨が剥いだ残骸、君の友達。 悲しげに濡れる笑顔の場所に、花束と綺麗な水を・・・ 僕のために。
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