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「あれ?!たっちょん?」
公園のベンチに腰掛けてると、いきなり誰かに声をかけられた。
「おぉ!安やん、久しぶり」
声のする方を見ると、そこには同じメンバーの安が一人、派手な格好をして立っとった。(もしかしてその格好で新幹線乗ったんかな…)
「やっぱりたっちょんやったー!今日オフなん?珍しい」
「おん、久々やで。安は?」
「俺は今度する舞台の打ち合わせ。さっき終わったとこやねん」
「ふーん。そうなんや、お疲れ」
「てんきゅー」
最近それぞれ個人の仕事が増えてきて、なかなかメンバーとも会う機会がなかったから、安と会うのもかなり久しぶり。
「それよりたっちょんこんな所で何してるん?あれ、さゆみちゃんは?」
「え?…いや、ちょっと…おん」
「あ、もしかして喧嘩?」
「ははっ(…)」
何も知らん安は冗談のつもりで言うてるんか、なんかヘラヘラ笑っとるけど、…痛いとこ突かれた俺は全く笑われへん訳で…
「え?」
「な、何…」
「本間に、喧嘩したん?」
「…」
結局気付かれるとゆう…。安は驚いてるんか、くりくりの目をさらに大きく開けて見てきた。
「いや、…だってな?!あいつ最近ちょっとした事ですぐ怒って、俺に八つ当たりすんねんで!俺かって毎日毎日我慢してられへんっちゅーねん!」
「むっちゃ怒ってるやん」
そう言うと安は苦笑いしながら俺の横に腰掛けた。
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