†エピソード5† 疑問

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「今日はどのようなご用ですか?」 近場の学校ならまだしも、わざわざ電車を乗り継がないと来れないような所から来れば、当然の質問だろう。 「人を捜してるんだけど」 「そうですか。でもこんな所に、貴方みたいな人が一人で来ると危ないですよ」 「…………は?」 (危ないって、何が!?) 俺はそんなに心配されるほど頼りないのだろうか。 ……自分で考えて、ちょっと落ち込んできた。 「もしかして、自覚なしですか?」 「なんの?」 俺が真顔で聞き返すと、黎が苦笑した。 「だから……」 「あれ、奏さん?」 黎の台詞を遮るように、聞き覚えのある声が聞こえて、俺は声がした方を振り向いた。
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