龍の心臓

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女の子は術用の服を着せられ石で出来た台の上に頑丈な鎖と枷で縛り付けられていた。   女の子はわけが分からずただ必死で逃れようと足掻いていた。   周りを囲む変な服を着た大人に混じり国王がいるのを見つけ、猿轡をされた口で必死に助けを求めた。     『助けて!父様!助けてー!!!』     国王はただニヤニヤと術が行われる風景を見守っていた。   女の子はただ絶望と例えようもない苦痛を声にならない声を上げ、耐えるしか無かった。   『…何故?』     女の子はもう泣く力すら無くしていた。堪え難い痛みの中で、黒い黒い思いが渦巻いていった。
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