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地球がまさに息をとめたとき、ある男は叫んでいた。
50年もの歳月をかけてようやく完成したのだ。
タイムマシンが
地球が滅亡する前に戻ろうとした為ではない。彼には地球が滅亡しないことは分かっていた。
ただ使命感による行動だった。
まさにあの「予言」が発見されてからなにかにとりつかれたかのように研究をし続けてきた。
その顔はシワで溢れ、その髪は力なく白い線が浮かんでいる。
男の名はラージョン。
研究に人生をささげおわった時には80歳をゆうにこえてしまっていた。
激しい叫びのあと、彼はすでに用意されていたとされるさいころほどの大きさの何かを取り出した。
何かを記録したものらしいが、それを物体移送器に入れてどこかへ飛ばした。
そしてとうとうタイムマシンに乗り込む。
タイムマシンはどうやら1人乗りらしい。
鋭い閃光があたりを包んだ。次の瞬間、ラージョンの姿はそこにはなかった。
それと同時刻、
ある場所で同じ閃光があたりを包んでいた。
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