始まり

3/5
前へ
/74ページ
次へ
手術は早くに終わった そして先生が酷いことを言うの 涼が末期癌だって言うの お腹を開いたけどどぅにも出来なかったって言うの 有り得ないでしょ? 私は先生に掴みかかって叫んでいた 陸も声を出して泣いていた どぅしてこんなことになっちゃったの? 涼を見るといつもと変わらない寝顔しているのよ この子がいなくなるの? 信じられるわけなぃじゃないっ 私と陸は涼の横で泣いていた 「お母さん…」 「姫っ…」 「涼は?涼はどぅしたの?」 年子の姫と涼は双子のよぅだった 姫は涼が好き 涼も姫が好き ずっと一緒なんだよって2人の笑顔を思い出して私は姫を抱きしめていた 「お母さん?」 「涼は大丈夫だよ」 陸が姫に言う 嘘つきっ 涼は死ぬって言われたじゃなぃのっ 私は心の中で叫んでいた 龍が私にしがみつぃて来た この子達の前で泣いてはいけなぃ 私は龍を抱きしめた 抱きしめられた龍が喜ぶ 私は涼を見た 「みんないる」 涼が笑っていた 「痛い?」 姫が涼に言う 「痛いの?」 龍が驚く 「大丈夫!」 涼がVサインをして姫と龍を安心させる 私はそんな涼を見て涙が溢れてくる 「先生呼んでくる」 慌てて病室を飛び出した
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加