24人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺はよう、お前が出世するのを心から願ってんだぞ?まるで息子を思う気持ちで…」
「平八の息子になった覚えはないぞ~」
「ひどっ」
青空の下、秋の風が二人を吹き抜けた。
「おはよ、総太」
この時間は学校にいる人は少ない。
なぜなら、今が07:30になったばかりだからだ。
部活の朝練習がある人しか来ない時間帯なので、当然少ない。
新八と平八郎は剣道部の朝練のために毎朝来ている。
いらない荷物を置きに行くため、いつもならここ-…2ーBで新八と平八郎は朝の挨拶をするのである。
いつも通り教室のドアを開くと、教室の窓側の席に人がいた。
「おはよう新八、平八郎」
名を呼ばれ、優しい口調で二人を迎え入れたのは、同じクラスで剣道部の西田 総太だ。
「二人が一緒に来るなんてめずらしいね」
「たまたま会ったんだ、俺ん家の近くで。またいきなり飛びかかってきたんだ」
「はは、多分その癖は治らないよ。『飛翔王』の名を持つくらいなんだからさ」
少し長めの髪を揺らして楽しそうに笑った。
「確かに…あいつピョンピョン跳ねて試合するからなぁ…」
新八の横で平八郎はピョンピョン跳ねていた。
最初のコメントを投稿しよう!