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「ゼウス……あいつっていっつも食うことばっかだよな?」
白髪の少年が言うと、ゼウスと呼ばれた銀髪の少年は黙って頷いて答えた。
「というか、よくバイルの食費をだそうとするな……財布がパンクするぞ。流石は貴族令嬢だな。カイ、俺らも終わったらなんか食いに行くか?」
ゼウスが尋ねると、カイと呼ばれた少年は首を横に振って言った。
「いや……バイルかアイにおごってもらう。食費がうく。」
表情を全く変えずに言い放つカイ。
ゼウスは"その手があったか"という顔をして口を開いた。
「んじゃ、聞いてみるか。
アイー!それかバイルー!おごってくれー。」
アイはゼウス達を見てニッコリ笑って言った。
「良いですよ。」
「ぃよっしゃぁあああ!!」
ゼウスはガッツポーズを取って大きく言い放った。
……というより叫んだ。
「ありがとうな。」
カイがアイに礼をすると、後ろから呆れたような声がした。
「あんたらなぁ…」
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