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佐藤「実は、・・・・・・・・・やっぱ言えねぇ。」
中西「なんだよもったいぶりやがって男らしくないぞ」
佐藤「あぁすまない。ちゃんと話すよ。実は、サイ・・・・・・・・やっぱ言えねぇ。」
中西「いい加減にしろ。本当に男らしくないぞ。むしろお前は女か。」
佐藤「そこはちゃんと否定するがボクは女じゃないよ。」
中西「そんなこと分かってるよ。それより早く言えよ。」
中西「あぁ分かった。実はなサイクロン木村君・・・・・・・・やっぱ言えねぇ。」
その時だったラッキー佐藤の胸の奥にある疑問が浮かんだ。
佐藤の心の声(俺って本当に男らしくないなぁ。でも僕は事件のことちゃんと伝えることができたら真の男になれるのかなぁ。)
ラッキー佐藤は意を決して話すことにした。
佐藤「ごめんな。ちゃんと話すよ。実は昨日サイクロン木村君があの例の道で死んでたんだ。」
ボクは一瞬心臓が止まったかのように思えた。そしてフラッシュバックのようにサイクロン木村君との思い出が蘇ってきた。
ボクの脳内を駆け巡るいくつかの映像はすべてサイクロン木村君のおおきな背中だった。
そう。ボクのあまりサイクロン木村君とは仲がよくなかったんだ。
そして3秒後ボクは正気を取り戻した。
中西「そうか。」
ボクは冷静に答えた。
佐藤「今日あいつの葬式やるんだ。お前ももちろん行くよな。」
中西「いや俺は行かない。俺はまだあいつが死んだことを認めたくないんだ。」
すると佐藤は言った。
佐藤「いや本当に死んだよ。」
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