2人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
でも、やっぱり零れた涙は止まらない。
『今日は早退しよう...』
と思い担任に言いに言った時…
先生に泣いてるのがバレてしまった。
けど、やっぱり止まらない。
私は悩みがあっても誰にも話さないで一人でなんとかできるとか思ってたタイプ。
だから周りからは悩みなんてなくていつも元気でうるさくて…
そんな風に思われていたと思う。
でも最近元気がない私に先生は気づいていたのか、無理に聞こうともせず、泣き止むまでじっと待ってくれていた。
私が落ち着いてきたところで泣いてる理由があたかもわかっていたかのように先生は話してきた。
「麻樹が行きたいと思う高校へ行け!親は二の次だ。自分に正直になれ!親のことは考えすぎるな!」
そう言ってくれて、私に心の余裕を与えてくれました。
そして、家に帰り部屋で一人になるとやっぱり考えてしまう・・・
そんな時、部屋の戸が開いてお母が顔をだした。
「もう私は何も言わないから、麻樹の好きなようにしていいからね。
麻樹が行きたい高校に行きなぁ…。」
お母は寂しそうな表情だったけど、口調は穏やかだったことは今でも覚えている。
私こんなお母を困らせてるんだな・・・
そう思った。
だから私は家から近い高校を選んだ。
近いって理由もあったけど、一番の理由はお母を喜ばせるため、安心させるためだったと思う。
.
最初のコメントを投稿しよう!