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セーナが気付くと、いつもの夢の中だった。自分はヌーの居る洞窟を目指して歩いていた。セーナは全力で走りだす。走りながら今起こったことを思い出す。自分がああなったということは、ヌーも同じ思いをしたということだ。時間がないのかもしれない。洞窟にはすぐに着いた。ヌーもセーナを見ており、声が聞こえる範囲まで近づいた時同時に聞いた。
「「お前今何処に居る!?」」
ヌーが先に答える。
「ネスラの家の裏の山を「裏の山なら今登ってる!今から戻るところだ!」
ヌーの答えを遮りセーナは言った。それを聞きヌーは少し驚く。
「そこまで来ているのか?ならもう少し登ってくれ!ここと同じ景色が現れる。だが、良いか!?私は操られている。命令がないかぎり動かないが、奴は言ってくるだろう。まずは奴の笛と香炉を壊せ!そうすれば私は自由になれる。」
「わかった!」
セーナが頷くと、ヌーはありがとうと呟いた。そんなヌーを見て、セーナは気になっていたことを聞いた。
「ネスラは、ヌーのこと精霊だって知ってるのか?」
「いや、知ってるのはネスラの両親だけだ。だが、そろそろ言わんとな。」
その時のヌーは悲しげに笑っているようにセーナには思えたが、セーナはそこで目が覚めた。
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