耳川の戦い

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宗麟は島津の進攻に耐え兼ねた伊東家を救出するという名目で島津領日向国に出陣した。 それに対し島津も四万の軍を率いて出陣し高城川で両者は激突した。 数で勝る大友軍は島津軍を徐々に追い詰めた。 島津兵:「こりゃ勝てねぇ!!に‥‥逃げろ~!!」 島津軍は後退し始めた。 宗麟:「もはやわし自らが率いる意味もあるまい。」 そういうと宗麟は重臣【田原紹忍】【戸次鑑連】らに軍を任せ、自分は200キロ後退しキリストに祈りに行ってしまった。 横水:「殿、大殿は帰ってしまわれて‥‥いかがいたしましょう?」 戸次鑑連に足軽として仕える若武者【横水崩閃】が不安げに戸次に問い掛けた。 戸次:「うむぅ‥こうなれば致し方ない。我らで島津軍を撃退致そう。」 戸次は軍を前進させた。 横水:「拙者も参ります!!」 横水も戸次の命に従い足を進めた。 島津兵:「大友軍が来たぞ~!!」 島津軍は耳川を一目散に渡り後方の高城に撤退を始めた。 戸次:「逃がすな!!追え~~!!」 横水:「おお~~!!!」 大友軍は逃げる島津軍を追撃すべく耳川を渡った。 ドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!!!! すると激しい銃撃音と共に鉄砲弾の雨が耳川に降り注いだ。 大友兵:「うわぁ‥‥ぐぁぁ!!」 大友軍は蜂の巣になった。 戸次:「く‥‥これは島津の戦術【釣り野伏】!!」 【釣り野伏】とは島津が得意とした戦法の一つで囮部隊で敵を引き付け、伏兵部隊が引き付けられた敵軍を討ち取るという完璧な陣形がとれなければ到底不可能な高等戦術である。 しかし、島津軍は屈強な上に結束力が高く、島津軍最高指揮官である【島津義弘】が指揮し、この戦いにおいては総大将である【島津義久】が軍を率いている。軍を放り出した宗麟と義久ではその時点で勝負は決していた。 戸次:「くっ‥‥退却!!」 戸次は退却命令を出したが耳川の水に足が取られ思うように進めず、おまけに伏兵の銃撃に大友軍は大混乱に陥り、ただただ鉄砲の的になるだけだった。
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